辰 巳
1日の終りの、一番遅くまで上質の蕎麦を食べさせてくれる唯一の蕎麦屋だと思う
市内の歓楽街、通称片町で営業している。
場所柄、1杯引っ掛けて、或いは締めで蕎麦を。という客や、いや、そんな客しか来ない店かもしれない。
市内の歓楽街、通称片町で営業している。
場所柄、1杯引っ掛けて、或いは締めで蕎麦を。という客や、いや、そんな客しか来ない店かもしれない。
今夜の仕事の仲間と飲んだ後の、お決まりの締めの店だ。
僕も若い頃はご多分にもれず、飲んだ後にはラーメンが締めの定番だったと思うが、巷には老若が入り混じって歓楽を求めているので、当然昔から蕎麦屋も存在していたのかもしれない。
しかし、それが「まともな」蕎麦屋があったかどうかまでは判断できない。当時の僕は興味がなかったのだ。
僕も若い頃はご多分にもれず、飲んだ後にはラーメンが締めの定番だったと思うが、巷には老若が入り混じって歓楽を求めているので、当然昔から蕎麦屋も存在していたのかもしれない。
しかし、それが「まともな」蕎麦屋があったかどうかまでは判断できない。当時の僕は興味がなかったのだ。
ここは普段は21時頃、週末は22時頃より営業している。
仕舞いはそばが切れた時、または気が向いて追い打ちした麺が切れた時。要するに店主の気分なのだ。
仕舞いはそばが切れた時、または気が向いて追い打ちした麺が切れた時。要するに店主の気分なのだ。
それでもご贔屓の客はいると見えて、客好みの麺の太さをちゃんと用意しているのには感心する。来ないのが分った時点で別の客が望めば出すそうだ。この日はまだ「はしり」なので当然出してはもらえない。
普段は太打ちと細打ちを用意している。店の前に挙げているように地元蕎麦粉を十割で打って提供している。
この日は馬刺しが出た。背油というたてがみ肉で、脂肪で白い馬刺しも登場した。
気まぐれのように、メニューにないものがあるのだ。
気まぐれのように、メニューにないものがあるのだ。
これらは彼の、「きっと何かの縁」なのだと思う。